今日は、令和6年度第4回研修会を行いました。
「令和 6 年能登半島地震 生活の変化と口腔健康被害」~歯科医療の介入はこれだ!~と題し、
公立能登総合病院 歯科口腔外科部長の長谷剛志先生にご講演頂きました。
先生は、能登半島の七尾市在住でいらっしゃるので、ご自身も被災されてお住まいも被害を
受けた大変な状態での活動は、本当にご苦労が多くお辛かった事だと思います。
そのような中でも、精力的に活動された先生を心から尊敬します。
今日のお話の中では、被災者の皆さんが1番に困っていたのは やはり断水との事でした。
日常生活において、水は無くてはならない、本当に本当に大切な物だという事を痛切に感じました。
また、日頃から歯科関係者と一般の方々との口腔ケアに対しての認識にはかなり差がある事はわかって
いましたが、震災下の極限の状態では その認識の差がより大きくなるのだなとも改めて思いました。
生きるか死ぬかの状況では、口の中の事なんて頭に浮かばないのは当然かと思います。
それでも、避難所生活における口腔ケアは大切な事ですので、常日頃から一般の皆様にも口腔ケアの重要性を
啓発していく事が必要だと思いました。
長谷先生が、避難所に置いていたという「お口の困りごとアンケート」は、とてもいいなと思ったのですが
すべての避難所には置いてもらえなかったという現状。手洗い場の「歯磨き禁止」の看板は衝撃でした。
そして、支援に行く側としての対応の仕方についても考えさせられました。
良かれと思って行動されていたであろうはずの歯科医師の言動が、被災者さんの迷惑になっていたという話が
ありましたが、特別な環境にいらっしゃる被災者さんと接する時には、一言一言の重みも考えながらお話する
必要があるのではないかと思いました。
もし今後、JDATとしてそのような場所に行く事があった時には、何しに来たの?歯は大丈夫だからと言われ
てしまわないようにしていかなければいけないと思います。
災害は、いつ何時襲ってくるかわかりません。明日は我が身です。
今回は、貴重なお話を聞かせて頂き感謝いたします。
能登半島の少しでも早い復興を祈ってやみません。